新患さんその1(脊柱管狭窄症:評価編)
新患さんに対する対応を振り返って分析しようのコーナーです。
今日は脊柱管狭窄症の患者さん。
確か60歳代の男性。
主訴は右大腿〜下腿〜足部までの痺れと痛み。
腰痛は元々あったらしいが、今回の症状に関しては腰は全く痛くないらしい。
さあ評価は何しようかなー。
とりあえず患者さんに会う前に画像を見て軽く評価。
・腰椎の前弯強いなー、これは骨盤前傾してそう。
・L3~4~5の辺りの椎間が狭小化してるから、この髄節で狭窄してそうだな。
デルマトームのやつでも痛みを訴えてる部分とほとんど一致するし、まあ大体合ってるな。
って感じで、初対面、こんにちは。
さっさと評価しないと。また時間かけすぎ!って怒られちゃう。
とりあえず立位での骨盤アライメント。
あーやっぱり骨盤前傾してるかー。
まあ痺れ自体はこれによる神経根への圧縮ストレスだろうな。
じゃあ次は骨盤前傾の原因を探しに行く。
トーマステスト陽性、エリーテスト陽性。
前側はしっかり硬い、、と。
股関節の可動域は?
屈曲130°/130°、伸展は、、取り忘れた。
ほんで外旋が確か60°くらいだった気がする。
SLRは70°/70°くらいだった気がする。痺れ増悪なし。
腰椎の可動性は?
PMテストは陰性、つまり骨盤の可動性は保たれてる。
PLFテストが陽性、てことは腰椎自体の可動性は低下してる。
ちなみに狭窄の髄節レベルは?
キーマッスルってなんだっけなーって考えながら、MMTを行う。
L3:クアド5/5
L4:TA4/5
L5:EHL5/5
S1:ガストロ4/4
ガストロは普通に筋力低下だと考えると、狭窄レベルはL4レベルでの狭窄ってのが分かりました。
TAの筋力低下かー、トゥクリアランスとか低下しそう。
筋力、腹圧とかはどうかな?
股関節伸展4/4、外転4/4。
リバースアクション陽性+腰椎前弯代償。
なるほど、結構弱そうだね。
股関節周囲の筋力低下や可動性低下により、体幹の不安定性を助長して骨盤前傾が強くなってしまってるかもね。
、、、、。
ここで最悪の事態に気づく。
「再現痛」取ってなくね?
神経根の圧迫ならケンプテストとか神経症状でるかとか確かめないとじゃない?
前後屈とかでどこ優位で屈曲していってるから負荷が増加してるんじゃないかとか見た方がいいんじゃない?
あー。ポンコツすぎ。
これじゃ全てイメージで話してることになる。
こんなポンコツはとりあえず置いといて、この症例に対して治療していかなくちゃ。
とりあえずの問題点として、狭窄の症状はL4神経根の圧縮ストレスによるものと考え、
腰椎前弯の軽減と骨盤前傾改善を目的に理学療法を開始する。
今回はここまで。