新患さんその2(変形性足関節症:治療編)

お疲れ様です。

 

前回の評価を活かして治療を行っていきます。

評価から、問題点として

①距骨後方滑りが出ていないこと、

②Kager's fat padの柔軟性低下

③FHL(長母指屈筋)の柔軟性・滑走性低下

が考えられたため、それらに対してアプローチを行っていきました。

 

まずは

①距骨後方滑りが出ていないことについて

そもそも距骨後方滑りが阻害される原因はなんでしょうか。

あんまり調べても出てこないので自分の考えですけど、

外側靭帯損傷でよく損傷しやすい前距腓靭帯はその名の通り距骨と腓骨を繋いでおり、距骨の前方制動作用があります。

そのため前距腓靭帯が損傷されると前方制動機能が作用しなくなり距骨の後方滑りが阻害されると考えました。

 

合ってるか知らんけど笑

 

それと同時に③FHLの柔軟性・滑走性低下も原因として考えられます。

FHLの走行は、腓骨後面下部2/3から母趾末節骨底に走行しますが、距骨の後方で長母趾屈筋腱溝を通ります。

このように距骨の後方を通過するため、長母趾屈筋の柔軟性・滑走性が低下すると距骨の後方滑りが阻害される要因となります。

 

次に②Kager's fat padの柔軟性低下です。

柔軟性低下の原因としては、膝などの脂肪体と同じような考え方で自分は考えていますが、炎症が脂肪体へ波及してきた結果として柔軟性の低下が起きると考えています。

 

Kager's fat padは底背屈時に関節と同時に動いてくるため、ここがうまく動かないと関節運動に制限因子になってしまうことがあります。

そのため、しっかり柔軟性を出していくことが重要になります。

 

なので、後方滑りの誘導しながらの背屈可動域訓練や、母趾を動かしながら長母趾屈筋の滑走を促すように誘導しながらのアプローチなどを行っていきます。

またKager's fat padの柔軟性を出していく為に、直接Kager's fat padをモビライゼーションしたり、自動底背屈運動しながら各パートが動く方向へ誘導するアプローチをするなどをしていきたいと思います。

 

以上です。お疲れ様でした。